記憶喪失の青年剣士。
クールな雰囲気を漂わせた一匹狼だが、
心の中には熱さや正義感をもっている。
「俺に構うな」が口癖。
魔王復活の数日前に
グランロット王国の南にある神殿で目を覚まし、
その後は各地を放浪していた。
一年以上前の記憶がなく、
ロードオブグローリーに勝ち上がることで
自分が何者なのかがわかると信じている。
その正体は300年前の勇者を模して
作られた人形(ホムンクルス)。
イクサという名前は、剣に彫られてあった
彼自身の製造番号≪IXA1009≫を
名前として誤認したものである。
彼のオリジナルである300年前の勇者は、
魔王封印で力を使い果たし、
若くして亡くなってしまっている。
それを悲しんだとある錬金術士の男性により、
魔王復活に備えて作られたのがイクサだった。
その為、彼が求めている記憶などというものは
そもそも存在しない。
基本的に面倒臭がりな性格。
釣った魚を焼いて食べるのが好きで、
魚の焼き方には並々ならぬ拘りがある。
昼寝好き。歌をうたって日銭を稼いでいたこともあるが、
本人はそのことに触れたがらない。
瞳の色合いが普通のヒュム族よりも複雑で、
光に透かすと更に顕著になる。
それ以外の身体のつくりや機能は
通常の人間とほぼ同等である。
ロードオブグローリーを勝ち上がる中で、
彼が思い出した記憶は、
自分が何者なのかを探し続けていた彼にとって
あまりにも哀しい記憶だった。
けど、俺は何者でもなかった。
…笑えるだろう?